ハーポの離脱紀行#1Crowdfundingのセラピー効果

アマゾンの植物療法で「現代都市病」を治癒したい!

https://camp-fire.jp/projects/view/22828

 

ハーポ部長です。

5月31日募集締め切りのクラウドファンディングをやっています。長文ですが、キャンプファイヤーのサイトでご一読いただけたら幸いです。

 

自分の体調不良の改善を公共的な集金システムを利用して行うとはわれながら大胆なプロジェクトだと思います。

 

お金があればもちろん自費で行きますが、ないのだから仕方がない。クラウドファンディングの面白いところは、ヴィジョンを示し、それに共感する者がいたら、資金が調達できるところ。お金がないからやりたいことができない、という言い訳が通用しない時代になりました。いい時代ですね。

 

NATIVE SOONは、アマゾンの先住民シピボ族による伝統的な植物療法を次世代へつなげるプロジェクトです。

 

なんか大きくでましたが、次世代につなげる前にまずはその療法が本当に有効なのかを検証する必要があります。では、健康問題を抱えるぼくが実験台になりましょう。アマゾン薬用植物の効果を治験レポートしましょう、ということです。

 

資金調達という理由のほかに、今回、クラウドファンディングでプロジェクトを興した動機を「セラピー」という視点から書いてみます。


危険な情動


アルフォンソ・リンギスという旅する哲学者が書いた『汝の敵を愛せ』という本が好きです。原題は「Dangerous Emotions(危険な情動)」。事あるごとに頁をめくるのですが、今回は本を開いたら、探してた言葉が一発で出てきました。

人々の動きの最終目的や策略の目的を見つけることによって、私たちは自分に開かれた道を、より鋭い感覚で察知することができる。前の二台の車が方向指示機を点灯させているから、あの道は一方通行だ。暗闇のなかで私たちの背後を走ってくる足音は、ジョギングをするひとの足音にすぎない。自分の動きの最終目標や、自分の活動の目的、自分の移動の理由がまわりの人々に見えていると感じるとき、私たちの安心の程度はさらに増す。(p91「動物の宗教」)

都会のもやしっ子がいきなりアマゾンのシャーマンのもとに行くなんて「危険な情動」に他なりません。不安にもなります。なんで行くのか周囲に知っておいてもらう手段としてクラウドファンディングは、信用やお金が絡んでくるぶん、本気度が伝わり有効だと思いました。自分の体調の悪さを知ってもらうという意味でも。

 

ネガティヴな感情を吐露したいというのも「危険な情動」です。自分の健康問題を語るのは、リア充アピールがメインのSNSでは不向きですし、仲間との日常会話でもしづらい話題です。無理して平常を保ったり、自ら冗談っぽく語ってしまう癖があり、不調を訴えてもあまり本気にされません。唯一、話しやすいのがお医者さん。まあ仕事ですからね。そして増えるのは病名と処方薬の量…

 

自分の状態、活動の目的、移動の理由、自分の動きの最終目標を周囲の人間にちゃんと知っておいてもらうということは安心につながり、セラピー効果が高いです。

 


悪魔祓い


「厄祓い」じゃなくて「悪魔祓い」。なんか仰々しいですね。

 

文化人類学者の上田紀行さんの『スリランカの悪魔祓い』と『覚醒のネットワーク』という本を読んだのですが、スリランカのある村では、病人が出たら、村人総出で「悪魔祓い」の儀式を行い、治してしまうというのです。そこにはどんなメカニズムが働いているのか?

 

村人もシャーマンも悪魔は「孤独な人」に憑くと考えています。悪魔が来ることを「悪魔の眼差しが来る」といい、ひとはお互いに眼差し眼差されあってる温かい輪の中にいれば悪魔は来ないけれど、その輪の中から外れてしまうと悪魔が来てしまう。だからその人を癒すためにもう一回輪の中に迎え入れなければならない。それが「悪魔祓い」の論理だそうです。

 

治療儀式も歌や踊り、ギャグや下ネタありでエンタメ感満載だそうです。「どんな病気も本人のこころがわくわくしなければ絶対治らない」とその時、シャーマンが言ったそうです。

 

無理やり話をクラウドファンディングにつなげますが、自分の描いたヴィジョンに対して支援者が現れ、お金が増えていくことは、とてもわくわくすることです。

 

お金が集まらないのではないか、とか、面倒な批判を受けるのではないか、とか不安になることもあります。ときに悪魔がちらつきます。そんな時に心強いのは、金額の達成率よりも、支援者の人数と彼らからの応援メッセージです。温かい輪の中にいるのを感じます。

 

これはどこかで読んだのですが、ひとりに頼るのは依存だけど、100人に頼るのは自立、という言いまわし。100人ものパトロンが見守ってくれたら、セラピー効果絶大です(現在のパトロン数44名)。

 


抜け参り


江戸庶民の一世一代の夢のアクションが「お蔭参り」です。伊勢神宮を目指したので「お伊勢参り」とも言いますが、ぼくはボブ・マーリーが歌う「エクソダス」(離脱)にニュアンスが近い「抜け参り」という言い方が好きです。

 

封建的支配関係に束縛され、移動の自由のない民衆が、自主的にその世界から「抜ける」。ラスタファリズムのような、宗教的な集団解放運動として捉えることができます。あの有名な世直しトランス現象「ええじゃないか」は、この「抜け参り」の伝統を引き継いでいます。

 

今回のクラウドファンディングを計画したとき、はじめに頭に浮かんだのは「お伊勢講」のイメージでした。交通が今のように発達していない当時の江戸庶民にとって、遠いお伊勢に行くことは大冒険。今でいうとアマゾンの奥地に行くような感覚ではないかと勝手に思ったわけです。

 

実際、当時の庶民にとって伊勢までの旅費は相当な負担でした。日常生活ではそれだけの大金を用意するのは困難だったので、「お伊勢講」という仕組みが生まれました。

 

「講」の所属者は定期的に集まってお金を出し合い、それらを合計して代表者の旅費としました。「講」の代表者は、順繰りでまわってくるので、江戸時代の人々は、このシステムのおかげで貧しくとも一生に一度は大きな冒険ができたのでした。

 

クラウドファンディングを現代の「講」に見立て、相互扶助的なセラピーのシステムをつくりたい。システムを利用してシステムの外に出たい。治癒の対象を、ぼくの具体的な症状ではなく、「現代都市病」(ルビ:バビロン)としたのも、そのような意図からです。

 

イタリアのアウトノミア系の理論家でアクティヴィストのフランコ・ベラルディ(ビフォ)は、現代の蜂起は、集団的なセラピーという形態をとるのではないか、と言っています。ぼくもそう思います。

 

人が通った後には道ができます。見える人には見える、奥の細道が。

 

自我の牢獄からのエクソダス。

NATIVE SOON…

 

アマゾンの植物療法で「現代都市病」を治癒したい!
https://camp-fire.jp/projects/view/22828